消防隊員 意識不明の男性を死亡と誤判断 救急搬送せず 愛知
愛知県東浦町などを管轄する消防が会見を開き、10日に町内のマンションの浴室で意識不明の状態で倒れていた70代の男性を消防隊員らが死亡と誤って判断し、救急搬送しなかったことを明らかにしました。
現場を引き継いだ警察官が、男性の指先などがわずかに動いたことを確認し病院に搬送しましたが、死亡したということです。
知多中部広域事務組合消防本部によりますと、10日午前、東浦町内のマンションの浴室で70代の男性が意識不明の状態で倒れているのが見つかりました。
駆けつけた消防隊員ら2人は救急救命士の資格を持っていましたが、呼吸や脈拍が確認できなかったことなどから死亡と判断し、救急搬送しませんでした。
しかし現場を引き継いだ警察官が、男性の指先などがわずかに動いたことから消防に通報し、男性は病院に搬送されましたが死亡したということです。
国は死亡の判断にあたっては聴診器などを使うよう求めていますが、消防隊員らは今回、使っていなかったということです。
知多中部広域事務組合消防本部の桝内文男消防長は会見で、遺族に謝罪したことを明らかにしたうえで「本来、迅速な処置を行う消防機関にあってはならない事態であり、再発防止に努めます」と述べました。