大船渡の山林火災発生から6日、市の人口の11%が避難生活…進学控える女子高生「新生活も心配」
岩手県大船渡市の山林火災は、発生から6日目となった3日も延焼が続き、焼失面積は300ヘクタール増えて約2100ヘクタールに拡大した。
市内では1896世帯4596人に避難指示が出され、市の人口の約11%にあたる3661人が避難生活を送っている。
鎮圧の見通しは立っておらず、住民は朝から煙が立ちこめる方向を不安そうに見つめていた。
県の発表では、3日も前日同様、ヘリコプター19機で消火活動をする予定で、散水にあたる自衛隊の大型ヘリは2機増えて8機となる。地上でも消防隊員らが放水にあたっている。
市によると、3日午前7時現在、12か所の避難所に1197人が身を寄せているほか、親戚宅などにも2464人が避難している。
県立大船渡東高3年の女子生徒(18)は市立 越喜来おきらい 小学校などで避難生活を送りながら1日の卒業式に出席した。
宮城県内にある医療事務の専門学校に進学予定で、教科書や入学説明会などで着るスーツが近く自宅に届く予定という。
「家が燃えてしまったらどうなるだろうか。春からの新生活も心配」と気をもんでいた。
火災は2月26日に同市赤崎町で発生。山林火災による焼失面積は平成以降で最大となっており、80棟超の建物被害が出たとみられているが、詳しい調査はできていない。
同27日には避難指示が出ている同市三陸町綾里小路で1人の焼死体が見つかっている。