“罰金3億”悪質ホスト対策 風営法改正案閣議決定にネット「安い?」「懲役も2年以上に」「キャバは?」
女性客に高額な売掛金を負わせ、売春させるなどの悪質ホストクラブ問題を巡り、政府は7日、運営法人に科す罰金を3億円に引き上げるなど大幅に強化する風営法改正案を閣議決定した。
恋愛感情に乗じた客への高額請求などを規制し、違反した場合は店の営業許可取り消しなど行政処分の対象とする。
無許可で営業した運営法人に科す罰金の上限は、200万円から3億円に引き上げる。
このニュースにインターネット上では「稼いでるお店からしたら安いのでは?」「飲ませる店もあれだけど、客も考えて飲まないと」「キャバクラにはないの?」「罰金だけでなく懲役も2年以上にすべき」「現行よりかなり厳しくなったとはいえ、こんなんじゃなくならんわ」など、さまざまな声が上がっている。
改正案では、客の恋愛感情につけ込み、注文しなければ関係が破綻したり、ホストの仕事に不利益が生じたりするといった内容を告げて高額な飲食をさせることなどを違法行為と規定。違反した場合は都道府県の公安委員会が是正を指示し、従わなければ許可を取り消し、営業停止などの行政処分を科す。
無許可営業した経営者らへの罰則は、現行法では2年以下の懲役または200万円以下の罰金だが、5年以下の拘禁刑、1000万円以下の罰金に引き上げる。運営法人は3億円以下の罰金。営業許可取り消し処分を受けた法人の系列の営業も認めず、警察による立ち入りを受けた後に営業許可証を返納し、行政処分を免れようとした店の営業も認めない。
また、支払いのために客を威迫し、国内外での売春や、性風俗店での勤務、アダルトビデオ(AV)への出演を求めることを禁止行為に規定。
性風俗店のスカウトがホストクラブなどから情報を得て、多額の借金を抱えた客を働かせるようあっせんする構造も問題となっており、客を性風俗店へ紹介した際、店側から対価として支払われる「スカウトバック」も禁止する。
いずれも刑事罰の対象とし、6月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方を科す。改正案は成立した場合、公布後6カ月以内に順次施行される。