スイス南部で巨大氷河が崩壊、ふもとの村に土石流 1人行方不明
スイス南部ヴァレー州で28日午後、巨大な氷河の塊が崩壊し、大量の氷や岩石、泥土がふもとのブラッテン村に流れ込んだ。
当局によると、村の約90%が土砂に埋もれ、現在1人が行方不明となっている。
ブラッテン村では土石流の危険性があるとして住民の避難が行われていた。
5月28日午後、スイス南部ヴァレー州で巨大な氷河の塊が崩壊し、大量の氷や岩石、泥土がふもとのブラッテン村に流れ込んだ。
スイス国営放送局SRFが放送したドローン映像には、ブラッテン村の一部と集落内を流れる川、周囲の森林地帯が泥土に覆われている様子が映し出されていた。
チューリヒ大学の環境・気候学教授、クリスチャン・フッゲル氏は、氷河の崩壊にはさまざまな要因が影響しているものの、同地の永久凍土がアルプス山脈の気温上昇の影響を受けていたことは分かっていると述べた。
今回の被害規模は、20世紀以降、スイスアルプスでは前例のないものだったという。
