“地面師”ら3人逮捕 土地所有者になりすまし計14億5000万円だまし取ったか 大阪府警
大阪府警は4日、不動産の所有者になりすまして、金をだまし取ろうとしたとして、詐欺や電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで合わせて3人を逮捕したと発表しました。いわゆる「地面師詐欺」とみられています。
■印鑑登録を偽造、会社の代表取締役になったとウソのと登記
逮捕されたのは東大阪市に住む会社役員の福田裕容疑者(52)と住居不定・職業不詳の粂陵平容疑者(24)ら男女3人です。
警察によりますと、福田容疑者は去年2月から3月にかけて、大阪市内の不動産会社の代表取締役になりすまして、不動産を購入しようとした別の不動産会社の40代の男性2人から、現金計約14億5000万円をだまし取るなどした疑いがもたれています。
不動産はいずれも大阪市中央区にある店舗兼集合住宅の3つのビルで、2つは500平方メートル、1つは130平方メートルの広さだということです。
福田容疑者らは偽造された印鑑登録申請書や他人名義の運転免許証などを大阪市に提出してウソの印鑑登録をしたほか、自身が会社の代表取締役になったとウソの登記をしたとみられています。
■契約時に司法書士・不動産情報提供者が同席…やりとりはすべて現金
売買契約は被害者の会社の応接室で行われ、福田容疑者らと被害者の他に司法書士や不動産売買情報の提供者が同席し、被害者からはすべて現金で受け取っていたということです。
被害にあった男性の代理人弁護士から相談があり、事件が発覚したということです。
警察は福田容疑者らの認否を明らかにしていませんが、福田容疑者が指示役とする地面師詐欺グループによる事件とみて、余罪がないか調べています。
