パンダ「ゼロ」に現実味 日本への貸与、専門家が見解―中国メディア
中国・北京市共産党委員会の機関紙、北京日報(電子版)は19日、高市早苗首相の台湾有事に関する発言を受け、「中日間の緊張が続けば、中国は日本に新たなパンダを貸与しないかもしれない」との専門家の見方を報じた。現在、日本に2頭いるジャイアントパンダは来年2月に中国に返還される予定。新規貸与がなく、日本でジャイアントパンダがゼロとなる事態が現実味を帯びそうだ。
北京日報は遼寧大学日本研究センターの学者のコメントを紹介。「日本は間もなくパンダがいなくなる」と伝えた。
今年6月、和歌山県のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で飼育されていたジャイアントパンダ4頭が中国に返還され、日本で飼育されているのは上野動物園(東京都台東区)の2頭だけになった。2頭も来年2月20日に返還期限を迎える。
そのため、日中友好議員連盟の森山裕会長(自民党前幹事長)らが繰り返し中国側に新規貸与を要請。中国側も「共同で保護することを歓迎する」(中国外務省)と、前向きな姿勢を示していた。
しかし、習近平政権は高市氏の発言に強く反発。国民に日本への渡航を避けるよう呼び掛ける通知を出すなど、報復措置を相次いで表明している。
