今週は強烈寒気襲来!低体温症にご注意を 最悪の場合は凍死 意外に多い屋内
東京都心の最高気温が16・9度で今年一番の暖かさとなった12日から一転、今週は強い寒気が襲来する見込みだ。
13日の東京は予想最高気温が9度で、前日から約8度も低下。前日との気温差などが7度以上ある時は体の冷えやだるさなど「寒暖差疲労」が起こりやすい上に、屋内であっても「低体温症」への注意が必要だ。
低体温症は体の深部体温が35度以下になると体の震えや意識障害などの症状が出るもので、最悪の場合、凍死に至る恐れがある。
厚生労働省の人口動態統計によると、2010年以降はほぼ毎年1000人を超える凍死者が出ており、熱中症の死者数を超える年もあった。
意外にも屋外より屋内での発症が多い。日本救急医学会が15年に行った調査では、全国の救急医療機関など91施設に低体温症で搬送された705人のうち「屋内」での発症は517人と7割以上。
患者の平均年齢は72・9歳と高齢者が多くを占めていた。今月2日には長野県安曇野市の住宅で80代男性が死亡しているのが見つかり、低体温症の可能性があると警察はみている。
13日は厳しい冷え込みに加え、西日本から東日本の広い範囲で雨が降る予想。
医師で医療ジャーナリストの森田豊氏は「寒暖差が大きいと、体温調節機能がうまく働かなくなる。さらに雨となれば、濡れた服のままでいると体温がより下がって体が冷える」と寒暖差が大きい日や雨の日は低体温症のリスクが高まると指摘。
この冬は電気代やガス代の値上げで暖房を節約する家庭も増えているが、適切な暖房の使用を促した。
特に酩酊状態の時は寒さに気づきにくく「布団をかけず、暖房も消した部屋で眠り込んでしまうといつのまにか低体温症になり、亡くなるケースがある」と森田氏は注意を呼びかける。
食事をしっかり取ったり、頭や首を温めるなど体を冷やさないことが予防の鉄則だと強調。
呼吸が浅い、呼びかけに応じない、ろれつが回らないといった異変を感じたら「低体温症の可能性があるので救急車を呼んでほしい」とした。