輪島の中学生集団避難、200人超希望…100キロ南の施設に最長2か月予定
能登半島地震で大きな被害を受けた石川県輪島市が検討している市立中学校3校の全生徒約400人の集団避難で、希望者が200人以上いることがわかった。
準備が整い次第、生徒は保護者から離れ、約100キロ南の白山市にある県立施設2か所へ移動する。期間は3月までの最長2か月ほどを予定している。
輪島市教育委員会によると、3校全てが避難所となっており、校舎内での授業は困難になっている。
集団避難は保護者の同意が前提で、市教委は10〜12日に通信アプリによる保護者への意向調査を実施した。
現在集計中だが、関係者によると少なくとも200人が避難を希望した。未回答の保護者もおり、参加者は今後増える可能性がある。希望しない人も約50人いた。
避難先は「白山ろく少年自然の家」と「白山青年の家」で、教職員も同行する。授業は施設内で行うか、周辺の中学に通うか検討している。輪島市の小川正教育長は「生徒の学びと生活の場の確保を考えた」と説明。市内に残る生徒の学習方法も別途検討中という。
小学生約700人については親元を離れることによる心理的負担が大きいため、集団避難を見送った。
集団避難は、同県珠洲市と能登町も選択肢の一つとして検討しており、希望者の調査を進めている。