能登半島地震の被災者向けに建設された応急仮設住宅 Photo By 共同

能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市で3日、仮設住宅への入居が始まった。

地震から1カ月が過ぎたが完成は同市の18戸のみ。県は3月末までに約3000戸着工を予定し約1300戸の入居が可能になるとするが、応急的な住まい需要の9000戸には追い付いていない。

入居を開始したのは、4000件以上の申請の中から選ばれた住民。市役所で鍵を受け取り部屋に入った大下澄子さん（76）は、トイレや水道の場所などを確認し「避難所に比べ精神的に楽。ホッとした半面、今も避難所に残っている人が気の毒だ」と話した。

輪島市で2日までに着工したのは548戸。珠洲市では303戸にとどまっている。担当者は「建設業者や資材が十分ではない」と漏らした。