ホストで借金の女性を全国350の風俗店に紹介、70億円稼いだ疑い…スカウトグループ幹部再逮捕
女性を風俗店に紹介したとして、警視庁は9日、スカウトグループ「アクセス」リーダーの遠藤和真被告(33)(東京都新宿区)を職業安定法違反(有害業務への職業紹介)容疑で再逮捕したと発表した。ホストクラブに借金を抱えた女性客らを全国約350の風俗店に紹介し、組織が約70億円の紹介料を得たとみて、同法違反事件では異例の特別捜査本部を設置して全容解明を進める。
発表によると、遠藤被告は仲間と共謀して昨年3月3日、SNSで知り合った20歳代の女性に大分県別府市の風俗店の仕事を紹介した疑い。
調べに「把握していない」などと容疑を否認している。再逮捕は7日。
アクセスは、ホストクラブにツケ払いの借金を抱えるなどした女性客らをXで勧誘。LINEを通じて顔写真や本人確認書類の画像のほか、身長、体重、年齢などの情報を送らせていた。
女性の個人情報は、島根県を除く46都道府県の約350の風俗店側とLINEで一斉共有し、好条件を提示した風俗店に女性をあっせんしていたという。
女性が風俗店で稼いだ収入のうち15%は「スカウトバック」と称する紹介料として、レターパックなどを使って現金で回収していた。
アクセスは遠藤被告を頂点に、知人の紹介などで集められた大学生や飲食店経営者ら約300人で構成。
「マネジャー」「チーフ」「プレーヤー」などの役職があり、昇格で報酬が増えるなど組織化されていた。遠藤被告は紹介料の約3割を得ていたという。
特捜本部は約70人態勢で、スカウトや受け入れ先の風俗店の摘発も進めている。
遠藤被告は別の女性を別府市の風俗店に紹介したとする職業安定法違反容疑で昨年11〜12月に逮捕され、同法違反で起訴されている。