2年前から「連絡取れず」と逮捕の男 動画配信中の女性刺殺「金を返してくれなかった」と供述
東京都新宿区の路上で動画配信中だった女性が刺され死亡した事件で、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された高野健一容疑者(42)が「2023年1〜2月ごろから女性と連絡が取れなくなった」と説明していることが13日、警視庁捜査1課への取材で分かった。「貸した金を返してくれなかった」とも供述しており、同課が経緯を調べている。
女性は佐藤愛里さん(22)。捜査1課によると司法解剖の結果、死因は出血性ショックで、首の傷が致命傷になったとみられる。30カ所以上の傷があり、大半が胸から上に集中していた。
高野容疑者は事件に使ったサバイバルナイフを2〜3カ月前に通信販売で購入。当日は栃木県小山市の自宅から持参した。電車で出発し、配信動画で佐藤さんが新宿区の高田馬場駅に着いたのを確認して同駅に向かったとしている。警視庁は13日、容疑を殺人に切り替えて送検した。
21年2月に動画配信を通じて佐藤さんを知り、配信者の応援などで現金を送る「投げ銭」をしていた。22年8月ごろから佐藤さんの勤務先の飲食店に通い、金を貸すようになった。「生活費や携帯料金などで200万円を超える金を貸した。貯金を崩し、消費者金融に借金をした」と話している。