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釈放された反捕鯨ワトソン容疑者、フランスに到着 支持者が歓迎

ポール・ワトソン容疑者(2024年12月20日撮影)。(c)JULIEN DE ROSA/AFP

デンマーク自治領グリーンランドで17日に釈放された反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者、ポール・ワトソン容疑者(74)が20日、フランスに到着した。

ワトソン容疑者は今年7月、日本の要請を受けて国際刑事警察機構(インターポール、ICPO)が2012年に発行した「赤手配書」に基づき逮捕された。海上保安庁が、2010年2月に南極海で発生した日本の調査捕鯨船乗組員に対する傷害、器物損壊等の事件の共犯として逮捕状を取得し、国際手配していた。

日本政府が身柄の引き渡しを求めていたが、デンマーク政府は要請に応じず、ワトソン容疑者を支持する大々的なキャンペーンを受け、同容疑者を釈放した。
ワトソン容疑者はカナダと米国の二重国籍だが、現在フランス国籍の取得を申請している。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領はデンマーク当局に対し、ワトソン容疑者を日本に引き渡さないよう圧力をかけてきた。

空港関係者によると、ワトソン容疑者は20日午後3時(日本時間同11時)前、パリのシャルル・ドゴール空港に到着した。
ターミナルで武装した警官隊が見守る中、ワトソン容疑者は荷物を押しながら笑顔を見せた。
詰め掛けた支持者は拍手を送り、中には「ブラボー!」と声を掛ける人もいた。ワトソン容疑者に風船を手渡す女性もいた。
ワトソン容疑者はコメントを出さず、フランス語と英語で「ありがとう」とだけ言って空港を後にした。

シー・シェパードでボランティアをしているガブリエラ・カブレラさん(49)は、「釈放されるとは私たちは思っていなかった。しかもクリスマス前に」として、「奇跡」を喜んでいると語った。
別の支持者、ローレンス・ユーグデポワントさん(68)は、マクロン大統領に感謝したいと語った。
「私たちはマクロン氏を大いに批判してきたが、彼はワトソン氏の保証人になってくれた。ワトソン氏がフランス国籍を取得することを願っている」と述べた。

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