ジーン・ハックマンさん、死因明らかに 重度のアルツハイマー病で妻の死去にも気づかず…米当局発表
2月26日(日本時間2月27日)に米ニューメキシコ州サンタフェ郊外の自宅死亡しているのが発見された米俳優ジーン・ハックマンさん(享年95)と妻のベッツィ・アラカワさんの死因が7日(同8日)、明らかになった。調査当局が発表したことを米メディアが一斉に報じた。
サンタフェ郡保安官アダン・メンドーサ氏が、同州の消防当局と保健当局者らとともに記者会見を行い、発表した。
当局によると先に妻のアラカワさんが呼吸器疾患であるハンタウイルスで死亡。ハックマンさんは重度のアルツハイマー病の兆候を示していたことを明らかにし、主任医療調査官のヘザー・ジャレル博士は、ハックマンさんが自宅で妻が少なくとも約1週間前に亡くなっていたことに気付いていなかった可能性があると伝えた。さらに同博士は「健康状態は非常に悪かった。重度の心臓病を患っており、最終的にそれが死因となったと思う」とした。また妻がいつ死亡したかについては不明としている。
害虫駆除業者が夫婦の家に立ち寄った際、応答がなかったため、当局が夫婦の家に出動した。警備員は窓から遺体を発見し、警察当局に通報。妻は浴室の床で死亡しているのが発見され、浴室のカウンター上には錠剤が散らばっていたという。ハックマンさんの遺体は玄関近くで発見された。
1930年1月30日、カリフォルニア州サン・バーナディノ生まれのハックマンさんは64年の映画「リリス」で映画デビュー。1971年公開の映画「フレンチ・コネクション」で捜査のために強引な手法もいとわない“ポパイ”がニックネームの刑事役で主演し、米アカデミー賞主演男優賞を獲得。一躍脚光を浴びた。私生活では91年に日系米国人でクラシックピアニストだったアラカワさんと結婚した。