《すすきの頭部切断事件》現場のホテルが格安で売りに出されていた 肝試し感覚で利用者増加、当該の部屋には「報道にあったお部屋です」の説明文
知人男性を北海道・すすきの(札幌)のラブホテルに誘い込み殺害、遺体から切断した頭部を自宅に持ち帰るという凄惨な事件の発生から約2年。当時、20代だった犯人は、自宅に持ち帰った遺体の頭部を動画で撮影。さらに、犯行現場までの送迎を父親が担当するなど、事件の猟奇性と特殊性によって、世間の関心を集めた。
殺人や死体遺棄の罪などで逮捕・起訴された田村瑠奈被告(30才)の裁判に先駆け、殺人幇助などの罪に問われた両親の裁判が行われている。3月12日には、田村被告の父・修被告の裁判が判決を迎えた。
「両親は一貫して無罪を主張していますが、送迎や凶器などの買い物に関与した父親には厳しい質問が投げかけられる場面もありました。裁判の過程では、家族が瑠奈被告を腫れ物のように扱うあまり、特殊な親子関係を築いてきた実態も明らかに。母親の浩子被告は事件の発生後、『地獄は死んでから行くところではなくて、いま目の前にあるんだね……』と修被告につぶやいたそうです。
両親の裁判が進む一方で、精神鑑定を重ねている瑠奈被告の裁判がいつ開始できるかは見通しが立っていません」(全国紙社会部記者)
猟奇的な内容ゆえ、多くの人々の記憶に残る事件だが、現場となったラブホテルは少しずつ日常を取り戻しているという。
「事件後しばらくは休業状態でしたが、犯行現場となった部屋の浴室の改装工事が終わった段階で営業が再開されました。入室する部屋を選択する液晶パネルには、当該の部屋にだけ『報道にあったお部屋です』と表示されるそうですが、普通に泊まれます。最近では、カップルなどが肝試し感覚で利用しており、意外にも利用者は増えているそうです」(前出・全国紙社会部記者)
さらに、地元の不動産関係者の間では、こんな話がささやかれている。
「あのラブホテルは、函館の不動産会社が所有しているのですが、最近、『格安で売りに出される』という話が出回っています。価格は2億5000万円。札幌の中心部の物件ということを考えれば、通常ではあり得ない値段です。有名な事故物件になってしまいましたし、オーナーとしては『なんとか手放したい』ということなんでしょうね」(札幌の不動産関係者)
ホテルの登記簿を確認すると、土地・建物に4億650万円の抵当権がついており、仮に2億5000万円で売りに出されるとしたら、取得価格より、最低でも1億5000万円以上安くなる計算だ。物件を所有する不動産会社に問い合わせると、「担当者が長期出張に出ており、対応できません」とのことだった。
破格の値段で売りに出されるホテルだが、現在(3月11日)、買い主は見つかっていないという。