宮台真司さん 刃物で首数カ所切られ重傷 逃げた男を殺人未遂容疑で捜索
29日午後4時20分頃、東京都八王子市の東京都立大南大沢キャンパスで「男性が切られた」と目撃者から110番があった。
捜査関係者によると、都立大教授で社会学者の宮台真司さん(63)が首付近を刃物のようなもので数カ所切り付けられて重傷。病院に運ばれたが命に別条はないという。
警視庁が殺人未遂容疑で逃げた男の行方を追っている。
宮台さんは歩道で後ろから頭を殴られた上、切り付けられたという。
男は20〜30代とみられ、身長約180センチのがっちりとした体格。髪は短めで、黒っぽいジャンパーとズボン姿だったという。
宮台さんは1990年代半ばに女子高校生らの援助交際などを調査した著書「制服少女たちの選択」、オウム真理教事件などを論じた「終わりなき日常を生きろ」で注目を集め、テレビやラジオでも積極的に発言。映画評論なども手がける。
大学院生の男性(23)によると、午後5時頃に「不審者が構内にいるので部屋から出ないように」とのアナウンスが流れ、「事件があったので注意してほしい」という学内メールがスマートフォンに届いた。
別の大学院生(23)は「いつも門が開いていて、他の大学と比べると出入りが自由だ。警備員に学生証の提示を求められることもない。事件が起きて怖い」と声を震わせた。
4年の男子学生(22)は「研究室にいたが、建物から出ないようにとのアナウンスが何度も流れ、怖いと思った」と話した。