ススキノ頭部切断事件、父親の初公判「違うと思う点がいくつか」娘の殺人ほう助問われ一部を否認
札幌・ススキノのホテルで2023年に起きた男性殺害、頭部切断事件で、殺人罪などで起訴された田村瑠奈被告(30)=札幌市厚別区=を車で現場へ送迎したとして、殺人や死体損壊などのほう助罪に問われた精神科医の父修被告(61)は14日、札幌地裁(渡辺史朗裁判長)で開かれた裁判員裁判初公判で「違うと思う点がいくつかある」と述べ、起訴内容を否認した。
検察側は冒頭陳述で、遅くとも瑠奈被告が男性と会う約束をした日に、殺害を決意したことを知っていたと主張。瑠奈被告が自宅で頭部を損壊した際には「(娘の)指示なくズームで拡大したり、ペンライトで手元を照らしたりするなどし、鮮明に撮影していた」と指摘した。
事件は23年7月に発生。北海道恵庭市の男性会社員=当時(62)=の首をナイフで刺して殺害し、頭部をのこぎりで切断するなどしたとして瑠奈被告が24年3月に起訴されたほか、修被告と母浩子被告(62)=死体遺棄ほう助罪などで起訴=も罪に問われている。
起訴状によると、修被告は23年6〜7月、瑠奈被告に事件で使用したのこぎりやキャリーケースを買い与えたり、事件当日に車で送迎したりしたほか、殺害後、瑠奈被告が自宅で頭部を損壊する様子を撮影したとしている。
浩子被告は24年6月に公判が始まり、無罪を主張している。一方、瑠奈被告は公判前整理手続き中で、審理の見通しは立っていない。