大の里が初優勝 史上最速初土俵から7場所目 阿炎を破り12勝3敗 大相撲夏場所
◆大相撲 夏場所千秋楽(26日、東京・両国国技館)
新小結・大の里(二所ノ関)は、関脇・阿炎(錣山)に勝ち、12勝3敗とし、初優勝を決めた。大の里は、23年夏場所、幕下10枚目格付け出しでの初土俵から7場所目での史上最速Vとなった。これまでの最速優勝は先場所、110年ぶりに新入幕優勝を達成した尊富士(伊勢ケ浜)の10場所目だった。幕下付け出しとしても、同じ石川出身の輪島(元横綱)の15場所を大きく更新した。
14日目に湘南乃海を3秒7で押し出して単独先頭に立っていた。「優勝はないものと思っている。(トップは)気にしていない。来場所につなげるだけ」と冷静さを最後まで貫き、今場所初めてまげを結った23歳が大仕事をやってのけた。
小結優勝は18年九州場所の貴景勝以来、昭和以降10人目。新小結での賜杯は1957年5月場所の安念山以来67年ぶりの快挙でもあった。
大の里は2000年6月7日生まれの23歳。石川・津幡町出身。192センチ、181キロと恵まれた体格で日体大時代には2年連続アマチュア横綱になった。大相撲では元横綱・稀勢の里が師匠の二所ノ関部屋に入門。23年夏場所、幕下10枚目格付け出しでデビューして2場所で新十両。今年初場所の新入幕から3場所連続2ケタ白星と成績は安定している。得意は突き、押し、右四つ、寄り。