“置き配”サービス拡大も…“トラブル”相談件数増加 荷物がビショビショ、誤配も
置き配サービスが広がる中、トラブルの相談件数が増加しています。
間違った荷物が届いたり、荷物を雨にぬれる場所に置かれビショビショになったりするなど、困惑の声が聞かれました。
荷物の受け取り手が不在などの場合に、玄関前などに置いていく「置き配」。2024年問題で配達員の負担軽減につながると期待される中、先週からは佐川急便も「置き配」サービスを開始。これでヤマト運輸、日本郵便と合わせ、運輸大手3社で対応が可能になったのです。
再配達を減らそうとする動きは、宅配ボックスでも。都内のマンションに設置されているのは、扉がなくサイズを自在に変形できる宅配ボックスです。従来のものでは大きなボックスに小さい荷物を入れることもありましたが、この宅配ボックスは、仕切りをなくし、棚の高さを変えることで大きな荷物もすっぽり。荷物の出し入れをAIで検知するなど、従来のものと比べて2〜3倍の荷物を入れられ、無駄なくスペースを活用できるといいます。
配達のカタチが変わる一方で、置き配について街の人が“心配”していたのが、置き配でのトラブルです。
「玄関の前にそのまま置かれているので、気が気じゃない。とられちゃうんじゃないか心配」
「配達完了ってなっているのに、実際には届いていないってことは、何回かありました」
東京都消費生活総合センターによると、“置き配トラブル”の相談件数がコロナ禍以降、急激に増加。2023年度は368件、今年度は8月までで180件(速報値)と、前の年を上回るペースで相談がきているといいます。その中には最近の天候が影響したケースも。
大手通販会社の商品を注文したという受け取り主。置き配で届きますが、家に帰り、荷物を確認すると箱がビショビショに。
突然の急な雷雨が多い今年、商品が置かれていたのは、雨にぬれる場所でした。事業者にそのことを連絡すると、代金は返金されたということです。
しかしその後、理由はわかりませんが、自分のアカウントが削除されてしまったということです。
さらに相談の半分を占めるというのが、間違った荷物が届く「誤配」です。先月、他人の荷物が届いたという女性は…
「すごく大きな箱がドアをあけた先にあって、あわてて伝票をみたところ、裏のマンションの荷物だった」
その後、送り主の大手ネット通販事業者と連絡をとると…「『荷物を着払いで送るか、廃棄してください』と言われた」
送り返すにしても、廃棄するにしても、大きすぎる荷物に困惑したということです。
東京都消費生活総合センターは、間違った住所に送られないためにも、注文時に住所が正しいかどうか改めて確認してほしいとしています。