児童虐待、最多の22.6万件 23年度、「心理的虐待」6割―政府
政府は25日、全国の児童相談所(児相)が2023年度に対応した虐待相談件数が前年度より1万666件増え、22万5509件だったと発表した。過去の統計が訂正される可能性があるため、単純比較できないが、これまで公表された件数では最多。内容別では、「心理的虐待」が13万4948件(前年度比6834件増)と全体の約6割を占めた。
心理的虐待のうち6割近くが、子どもの目の前で家族らに暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」。殴る蹴るなどの「身体的虐待」は5万1623件(同2159件増)、「ネグレクト(育児放棄)」は3万6465件(同1593件増)、「性的虐待」は2473件(同80件増)だった。
都道府県別では、東京の1万9488件が最多で、大阪の1万5140件、埼玉の1万4351件と続いた。相談経路で最も多かったのは「警察等」の51.7%で、次いで「近隣知人」の9.8%、「家族親戚」の8.5%。