暴力団逮捕、朝キャバクラ店員らも…別のキャバ店の店員が看板強奪、来た警官に組員「俺が解決する」←違反
大宮駅周辺の暴力団排除特別強化地域で営業する飲食店が暴力団員に用心棒をしてもらったとして、埼玉県警捜査4課と大宮署などは19日までに、県暴力団排除条例(禁止行為)違反の疑いで、指定暴力団住吉会傘下組織組員で無職の男(22)=上尾市上、飲食店経営者の男(35)=東京都荒川区西尾久3丁目=と同店従業員の男2人の計4人を逮捕した。
逮捕容疑は、昨年10月9日午前10時21分〜同11時45分ごろ、さいたま市大宮区仲町1丁目の路上で35歳男が経営する朝キャバクラ店の営業に関して、22歳組員が酔余者に関する紛争を解決し、用心棒の役務を提供。店側は紛争を解決してもらい、用心棒の役務の提供を受けた疑い。
捜査4課によると別のキャバクラ店の20代の男性店員が酔っぱらって35歳男の店の看板を持ち去ったことでトラブルに発展した。
通行人から連絡を受けた警察官が駆け付けると、22歳組員は「困っていれば仲裁するのが俺の役目」「俺が解決するから警察はいい」などと説明。
酔余者が勤務するキャバクラ店の30代の男性店長を呼び出し「10万円でけりをつける」などと要求したという。実際に10万円は支払われたとみられる。
35歳男らは、22歳組員が暴力団員と認識した上で用心棒料を渡していたとみられ、県警は受け取った現金が暴力団の資金源になったとみて、捜査している。
県暴力団排除条例は2018年4月に改正され、特別強化地域に指定された大宮駅周辺で暴力団員に用心棒をしてもらったり、用心棒料やみかじめ料を支払うなどの不当行為が行われると、要求した暴力団員だけでなく、要求に従った事業者側も罰則の対象となっている。改正条例が適用されるのは県内2例目。