玉川徹氏が怒り「国民がなめられている」岸田首相の税収増還元策を批判「ちゃんと見抜かないと」
元テレビ朝日社員の玉川徹氏は27日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、岸田文雄首相が物価高対策の国民への「還元策」について1人当たり4万円の定額減税と、低所得世帯に対する1世帯あたり合計10万円の給付方針を発表したことに、「国民がなめられている」と、厳しく指摘した。
首相は26日の政府与党政策懇談会で「税収増を納税者の皆様に、分かりやすく国民に税の形で直接還元する」と述べ、定額減税については来年6月から行うことを表明した。
ただ、「選挙目当てのバラマキ」との見方もあり、与野党からこの首相の「還元策」の効果を疑問視する声も出ている。
「増税メガネ」と呼ばれることを気にしているとされる首相が、模索し続ける衆院解散・総選挙の戦略の一環として、個人的な「汚名返上」のためにも「減税」方針に進んでいるとの見方もくすぶる中、玉川氏は「国民がなめられているんだと思います」と一喝した。
「お金を配ったら(国民は)喜ぶでしょ、と。でもお金を配った結果、さらに苦しくなったり、子ども世代にツケが回されることは考えないでしょ、と。今お金をもらったらうれしいでしょ、と。そういうふうに(首相に)なめられていると思った方がいい。ちゃんと見抜かないといけない」と、首相の「思惑」を分析すべきとの見方を示した。
玉川氏は「この政策は悪いと思う。インフレ対策でやっているということだが、所信表明では、デフレ対策としてやっていると。すでに矛盾している」「これをやれば、インフレがもっと進む。こんなバラマキをするとかえってよくない」とも主張した。
テレビ朝日政治部官邸キャップの千々岩森生記者も「あらゆるものが、選挙目当てとみられている」と指摘。「あえて言えば、(首相には)1回、解散のことは忘れて欲しいと言いたい。支持率や(再選を目指す来年の)自民党総裁選をどう乗り越えるか、1回忘れてコツコツやったほうがいい」と話した。