タイで行方不明になった中国若手俳優がミャンマーで見つかる 人身売買業者の仕業か
中国若手俳優の王星(31)がニセ映画のオーディションでタイにおびき出され、3日から行方不明になっていたが、6日にミャンマーで発見されたという。7日にタイ警察へ引き渡された。
タイ警察が公開した王星の写真では、頭がそり上げられ、左足ふくらはぎ周囲に赤いあざだらけとなっていた。
王星は昨年12月24日にタイ・バンコクで行われるという映画のオーディションの招待状を受け取り、1月3日にバンコクに渡ったという。
スワンナプーム空港で撮影スタッフと称する人物たちと合流すると、バンコクではなく、タイとミャンマーの国境付近のターク県に連れていかれ、その直後から連絡が不通となり、行方不明となっていた。川を隔ててすぐにミャンマーという場所だ。
近年、中国人がミャンマーを拠点とする特殊詐欺グループにだまされて誘拐・監禁され、掛け子にさせられる事件が多発していたため、王星も誘拐されたという説が出ていた。
行方不明になったことをガールフレンドがSNSに投稿し、大騒動になった。
そんな中、タイのペートンターン・シナワット首相は7日、「王星さんがミャンマーで発見されました。タイに引き渡されることになり、タイ警察はすでにタイ・ミャンマー国境のターク県で受け入れる準備を進めています」と発表した。
王星は6日、タイと国境を接するミャンマー・カレン州ミャワディ市の少数民族カレン族の勢力範囲の路上で発見され、ミャンマー警察の管轄下に入り、保護された。
7日、タイ警察が現地に入り身元を引き受けたという。近日、バンコクに連れ戻す予定。今後、人身売買事件だったのか、映画の仕事中にトラブルがあったのか、警察が調べる。
気になるのは、タイ警察が公開した画像で、王星の髪の毛がそり上げられ、左足ふくらはぎに複数の赤いあざができていたことだ。そして、やつれていた。現在のところ、理由は分かっていない。
タイ事情通は「ミャンマーの人身売買業者は、無名の若手俳優をだまして、これほど大騒ぎになると思わなかったのでしょう。SNSが発端で、中国国営メディアが報じるなど、中国政府も動き出す気配がありました。タイ側としては観光業に悪影響が出るのを防ぐため、政府が事件解明を急ぎ、すぐにタイ警察がミャンマー警察に協力を要請しました。ミャンマーを拠点とする中国系特殊詐欺組織は現地の当局と結託しているため、これ以上の大ごとにしないため、すぐに王星を解放した可能性があります」と指摘している。
無事なのはよかった。