ホテルの前に座り込み、声をかけられるとスッと中へ… 「立ちんぼ」の間で流行する“職質逃れ”の新手法
〈この付近での待ち合わせはやめてください〉 警察、町内会から異様な“お断り”が貼り出されている新宿・歌舞伎町の大久保公園で、ある変化が起きていた。
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「立ちんぼ」改め「座りんぼ」
警察の取り締まり強化で若干人数は減ったようだが、11月下旬の深夜、足を向けると、相変わらずの光景が広がっていた。だが、よくよく見ると、立つ、いや、座る……の新スタイル。
立ちんぼ改め「座りんぼ」がほぼ等間隔で客待ちをしている。
「単純に、立っていると警察官や補導員に職質されやすいので、最近は座るのが主流です」とは『ルポ歌舞伎町』の著者でルポライターの國友公司氏。
警察からの要請で3月に新宿区が公園北側のガードレールを撤去し、もたれながら待つことができなくなったのも、客待ちの形態を“進化”させたという。
ホテルの壁を背に座り……
公園に隣接するホテル街に目を移すと、さらに大胆なシーンが。ホテルの壁を背に座り、交渉が成立するとアッという間にその中へ。
「客待ちの最中に巡回する警察車両が接近することもしょっちゅうですが、彼女たちはスマホで情報を共有しているのでサッと散り、通り過ぎると、また戻る。その繰り返しです」(國友氏)
客待ち、実践、時々退却。この攻防が明け方まで続くのだ。
