東京・赤坂の個室サウナで30代男女2人死亡 利用するタレントが語った高級店の盲点
東京・赤坂にある高級個室サウナ「SAUNATIGER」で15日、火事が起き、30代の男女2人が死亡した。
警視庁によると、15日正午ごろ「サウナ店から火災用のベルが鳴っている」と110番通報があったという。この火事で男女2人が意識不明の状態で病院に搬送され、死亡が確認された。その後の調べでサウナの個室の背もたれなどが黒く焦げ、2人は肩や背中などにやけどを負い、室内の入口付近で男女は折り重なるような形で倒れていたという。警視庁などが出火の原因などを詳しく調べている。
火災のあったサウナ店は、公式サイトによると大人の隠れ家≠うたった完全個室プライベートサウナ。スマホを持ち込むこともでき、各個室にはサウナルーム、ヒノキの水風呂、外気浴ができるベッドが完備されている。料金はビジターが120分で1万9000円からで、会員には「モーニング」から「ダイヤモンド」までの5つのランクがあり、ダイヤモンド会員は月額39万円だった。
庶民からすれば手の届かない価格設定だが、セレブ層にとっては完全プライベート空間とこだわりの内装で評判は上々だったようだ。
利用客に話を聞いた。「2、3年前にオープンして高級個室サウナの先駆け的なお店で何度か利用したことがある。赤坂なので、お客さんは富裕層が多い。土地柄とお客さんのニーズが合ったんだと思う。サ飯(サウナ後の食事)にも力を入れていて、おいしかった。区によっては男女が別々にサウナに入らなきゃいけないけど、SAUNATIGERは男女一緒で入れたんじゃないかな。そういう点も人気だった」(高級サウナの会員の某タレント)
昨今のサウナブームで男女ともに利用者が急増し、人気店は混み合っている。さらに著名人ともなればプライベートを守りたいと思うのも当然だろう。ニーズはあったというわけだ。
しかし、こうした火災が起きてみると、不安な面も露呈する。「プライベート空間も欲しいけど、個室だと周りに人がいないので、何かあった時に助けてもらえないのは不安な部分がある」(同)
SAUNATIGERは同日、公式サイトに当面は営業を停止するとコメントを発表。「ご遺族の皆さまへの対応を最優先に、誠意をもって取り組む」とし、同時に原因究明も行うとしている。
