馬をムチで虐待、英スター選手が五輪辞退も広がる波紋 「腹が立つ」「初めてじゃない」怒りの声
五輪で過去6個のメダルを獲得した馬術競技界のスター、シャーロット・デュジャルダン(英国)がパリ五輪開幕を前に出場を取りやめた。海外メディアによると、馬を虐待する動画の拡散が発端で、出場辞退が報じられてからも「馬がかわいそう」「腹が立つ」などと海外のSNSでも批判が噴出。その波紋は広がり続けている。
自身4度目の五輪出場だったデュジャルダンは、後輩の指導中に馬を鞭で打っていた。SNSで動画が拡散し、執拗に繰り返したと指摘される事態に。英紙「ガーディアン」は「パリ五輪からの追放が決定した」「国際馬術連盟から“即時有効”となる6か月の出場停止処分を受けたと発表される数時間前に、大会出場を辞退した」と報じた。
同紙によると、本人は「今回の出来事は全く私らしくないもので、私の馬の調教方法や教え子たちの指導方法を反映したものではありません。しかし、言い訳はできません」と釈明。関係各所に謝罪したとされている。英紙「ザ・サン」は「この映像でデュジャルダンは、彼女のプライベートの厩舎で、19歳の女子生徒を乗せたまま、長い鞭で馬を最低でも1分間に25回叩いている」と伝えた。
英情報番組「グッド・モーニング・ブリテン」の公式Xでも「英国で最多のメダルを獲得した女子オリンピック選手、シャーロット・デュジャルダンは、暫定的に資格処分を受け、2024のパリ五輪には出場しない。この動画は、馬術選手を露わにし、彼女は『判断ミスをした』と語った」と報じられた。
この騒動の波紋は広がり、X上では海外ファンが「動物の権利は人間の権利と等しく重要なものだ」「馬がかわいそうだ」「間違いなく初めてじゃない」「腹が立ってくる」などと憤りの声を上げていた。
39歳のデュジャルダンは、2012年ロンドン五輪に初出場すると、団体と個人で2つの金メダルを獲得。16年リオデジャネイロ五輪では団体で銀、個人で金、21年東京五輪でも団体と個人で銅メダルを獲得し、過去3大会で計6個のメダルを獲得してきた。