元保育士の男 女児7人に“性的暴行”などか…「人間性そのものを傷つけてしまった」
勤務先の保育園で、園児の女の子7人に対し、性的暴行を加えるなどした罪に問われている元保育士の男が、24日の裁判で、「自分の欲に負けてしまった」などと述べました。
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「なぐみ Happy Birthday」と書かれたケーキを手に、ほほ笑む男。“元保育士”の長田凪巧被告(27)です。
勤務していた保育園で、3歳くらいから6歳の女の子の園児7人に対し、性的暴行を加えたり、その様子を撮影したりするなどした罪に問われています。
24日に行われた、被告人質問。
弁護側
「起訴内容は、すべて間違いない?」
長田被告(27)
「はい」
弁護側
「被害者に対してはどういう気持ち?」
長田被告(27)
「まず率直に、心から大変申し訳なく思っています。人間性そのものを傷つけてしまった」
“人間性を傷つけた”などと認めた行為。検察側は、長田被告は、1人で園児らの昼寝の見守りをしていたときに、トイレや押し入れに女児を連れ込むなどしていたと指摘。中には、おもちゃの場所を尋ねるふりをして女児を呼び出したり、防犯カメラの死角にあるピアノの下に連れ込んだりしたこともあったとしています。
自身も2人の子を持つ父親である、長田被告。“親の気持ち”について、問われると…
弁護側
「あなたの子どもが同じような行為をされたら、どんな気持ちになる?」
元保育士・2児の父親 長田凪巧被告(27)
「私も加害者に対して、殺したいほどの憎しみ、裏切られた悲しさを感じていたと思います」
弁護側
「そういう気持ちがあるのに、なぜこのような行為をしたのか?」
長田被告(27)
「私が、自分の欲に負けてしまったからです」
弁護側
「欲とは?」
長田被告(27)
「性的欲求です。私が所持していた児童ポルノの動画に映っていることと、同じようなことをしてみたいという欲です」
2021年から2023年にかけて起こしたとされる、複数の女児を狙った犯行。2022年4月以降は、自身の父親が経営する保育園に勤め、そこでも犯行に及んでいたとされています。
長田被告は、「自分のコントロールを失っていた」と話しました。
検察側
「性的欲求があるのに、保育士をしていることについてどう思っていた?」
長田被告(27)
「率直に不適切であると思いました」
検察側
「なぜやめずに、被害者を増やしたのか」
長田被告(27)
「自分の実家の保育園を継ぐというプレッシャーを感じていて、いよいよ世代交代が秒読みの段階に入っているのが、自分に重く感じていて、それを自分が止められない怖さ。でもこれを誰かに言うことも、(性的欲求について)相談することも、病院に行くこともできず、どうしようもない状況で(保育士を)続けていました」
女児らに対し、性的欲求があることは不適切と思いながらも、保育園を継ぐ立場にいたため、やめられなかったと説明。長田被告は、「今後、子どもに関わる仕事には一切つかない」と話しました。