キャットフードで鳥インフル感染、飼い猫死ぬ 米メーカーが自主回収
米オレゴン州で市販のキャットフードを食べた飼い猫が高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)に感染して死んだことが確認され、同州のメーカーが24日、問題の製品の自主回収を発表した。
米モラシュ・ミーツ傘下のノースウェスト・ナチュラルズの発表によると、冷凍生肉ペットフード「フィーライン・ターキー・レシピ」の検査で高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)陽性と判定された。
問題の製品は米国内とカナダのブリティッシュコロンビア州で販売されている。
オレゴン州農務局とオレゴン州立大学が検査した結果、飼い猫はH5N1陽性の冷凍肉キャットフードを食べて死んだことが確認された。
感染した猫から検出されたウイルスは、冷凍生肉ペットフードから検出されたウイルスと遺伝子が一致していた。この検査結果を受けて即座に自主回収が発表された。
州農務局の専門家は「この猫がノースウェスト・ナチュラルズの生冷凍ペットフードを食べたことでH5N1に感染したのは間違いない」と説明。「この猫は厳格な室内飼いだった」とした上で、「ゲノム解析を行ったところ、生ペットフードから採取されたウイルスと感染した猫から採取されたウイルスの完全一致が確認された」と述べている。
州や地元自治体の保健当局は、感染した猫の飼い主など同居者についても、鳥インフルエンザの症状の経過観察を行っている。
これまでのところ、今回の症例に関係する鳥インフルエンザのヒトへの感染例は確認されていない。
米獣医師協会によると、猫や犬は、生肉や感染した鳥類を食べたり低温殺菌されていない牛乳を飲んだりして鳥インフルエンザに感染することがある。