八潮の陥没 下水道の使用自粛が解除されるも「運転手見つかるまでは…」救出のためのバイパス工事に3か月
男性(74)が乗ったトラックが転落した陥没事故発生から2週間あまり。土砂の崩落などが続き、穴の幅は当初と比べものにならないくらいに広がりました。
穴の中では、地下の下水道管から水が出続け、救助活動の妨げになっていました。そのため、埼玉県は事故当初から12市町の約120万人に下水道の使用自粛を要請。
地上からくみ上げて排水する作業に一定の効果が認められたことから、15日ぶりに解除しました。
現場近くのパキスタン料理店「カラチの空」では、自粛が解除された日の夜も、紙皿を使って「ビリヤニ」などの料理を提供していました。
「ドライバーさんがまだ見つかってないから、その方が見つかるまでは、このまま(紙皿で)やっていこうと思う」
男性の救助について、県によると、陥没地点から約30メートル下流の下水道管内で、転落したトラックの運転席部分を発見。
運転席の中には人影のようなものが確認され、県は安否がわからない男性とみています。
埼玉県 大野元裕 知事
「(男性が)キャビンの中にいる可能性がある。工事的な方法で県として取り組もうではないか」
救助を阻む下水を排出するため、県は、運転席部分を迂回するバイパス(仮排水管)をつくる工事の準備に入りました。
地上から穴を掘って、男性を引き上げて救出する方針です。ただ、この工事は約3か月かかる見通しで、近隣住民への影響も続くことになります。
八潮市民
「通勤の際に迂回しないといけないので、その分渋滞もするし、陥没の事故があってから車で40分ほどは遅れてしまう」
「ここまでひどくなると思わなかったので、いつまで続くのかなという不安がある」