揺れる、風俗案内所規制 「規制条例違憲」判決に反発も
風俗店を紹介する風俗案内所の規制の是非が問われた訴訟で、京都地裁が京都府条例を違憲としたことが波紋を呼んでいる。
案内所の「営業の自由」を一定程度認めた司法判断に対し、公序良俗の観点から条例を制定した府側は反発。
控訴期限の12日、大阪高裁に控訴する方針だ。同様の条例を持つ自治体は、訴訟の行方を注視している。
「裁判官は当時の実態を本当にわかっているのか」
府条例を所管する京都府警幹部は、こう憤る。
府警によると、観光地である京都市の祇園、木屋町両地区で風俗案内所が増え始めたのは2005年以降。
ピーク時で計28店にのぼり、原色を配した派手な案内所が乱立して景観論争が起こった。
これを受け府は10年11月、風俗案内所規制条例を施行した。
ポイントは学校や診療所などから200メートル以内を規制範囲にしたことだ。
両地区での営業は事実上不可能となり、今は一店もない。
府警幹部は「案内所は性的興奮を高める視覚的効果が高く、風俗店より強い規制が必要だった」とする。