カリスマ的ロックバンド「THE FOOLS」中嶋一徳さん死去 67歳 23年ドキュメンタリー映画化
“不良ロッカーのカリスマ”と称されたロックバンド「THE FOOLS」(ザ・フールズ)のベーシスト、中嶋一徳さんが29日に死去したことが分かった。67歳。バンド公式SNSが伝えた。
公式は「THE FOOLSのオリジナル・メンバー/ベーシストで、8 1/2(ハッカニブンノイチ)/自殺/TEAR DROPSなどに在籍致しました、中嶋一徳(中嶋カズ)が、2025年3月29日に逝去致しました。享年67でした」と報告した。
中嶋さんの訃報は、23年に公開されたバンドの軌跡を描いたドキュメンタリー映画「THE FOOLS 〜愚か者たちの歌」公式や、バンドメンバーだった福島誠二もSNSを通じて発表。ファンからは「ロック史に名を刻む凄いベーシスト」「最高なベーシスト、カズさん、どうぞ安らかに」と悲しみの声が上がった。
「THE FOOL」は1978年にボーカル伊藤耕さん、ギター川田良さんを中心に結成された「SEX」を前身として、80年に伊藤さん、ギター青木真一さん、ベース中嶋一徳さん、ドラム佐瀬浩平さんの4人で結成された。中嶋さんは86年に脱退し、グループは一時活動を中止。その後新メンバーを加えながら活動再開、休止を繰り返した。2017年には伊藤さんが覚醒剤取締法違反で実刑判決を受け服役中の月形刑務所(北海道月形町)で病死。23年2月、刑務所などが適切な対応を怠ったことが原因だとして、遺族が国などに計約4320万円の損害賠償を求めた訴訟で和解が成立していた。
23年には10年かけて密着したドキュメンタリー映画「THE FOOLS 愚か者たちの歌」(高橋慎一監督)が公開された。